ボジョレ・ヌーヴォー解禁まであと5日となりました!
ラパリュの今年のぶどうの生育、収穫、醸造のレポートが届きました!
“ガメ”の究極への挑戦者・ジャンクロード・ラパリュ
詳細な部分へも常に気を配りガメ品種の究極を追及するジャンクロード・ラパリュにとって2012年は心理的にも、収穫量にとっても厳しい年でした。
収穫量は例年の50%を切り、冬の剪定時より極小の収穫を狙って短く剪定する為に、収穫減はより大きくなりましたが、その分品質は保たれました。
ジャンクロードさん、収穫された葡萄を食べてみると、フェノリック熟度(タンニン・色素)は綺麗に濃縮され、十分な品質であることをしっかりと確認!!
ミルランデール化した小粒の葡萄房が多いから、かなり濃縮度のある果汁が絞れそうだとのこと。
ラパリュでは12年は収穫量も少ないことから、収穫も少人精鋭の収穫を素早く行いました。ラパリュの畑はいつもどこよりも早く葡萄が熟すので、自然派醸造家の中では収穫開始が最も早く、9月15日に開始して20日には既に終わっていました。
木製垂直式プレス機で絞り中!
醸造所ではラパリュが2週間前に収穫して、除梗しないMC発酵をしていた葡萄を、ジャンクロード自慢の木製垂直式プレス機で圧搾している最中でした。
2年前に、念願の100年前の圧搾機を手に入れ、ワインの品格・フィネスが一段と上がりました。
この木製垂直式プレス機は重力で上から無理なくゆっくり圧力がかかります。だから、やさしく上品なジュースを絞る事が出来ます。
果汁は皮から汗のごとく流れ出て、絞った後の葡萄の皮は一切破れていません。この為、ワインにフィネスが備わっていきます。
2012年搾りたてのヌーヴォーを利く。
搾りたてのワインのことを“パラディ”と言います。
まだ糖度を含んでいるのでやや甘さもあってフルーティーで実に心地良い!!この時期になると、近所の人達もこのパラディを飲みたくて人が集まってきます。
果汁の濃縮感がたっぷりでいて、フルーティさ抜群。
まだ半分は葡萄ジュースなので当たり前ですが、この今の時期しか飲めないパラディ!とても難しい年だったけど、やっとここまで漕ぎ着けた、という感じでホッとしているジャンクロード。
醸造期間中のボジョレの風物詩、
いやボジョレ文化!
いやボジョレ文化!
醸造家をめざす若者、中堅的存在になってきたニコラ・テスタールなどジャンクロード・ラパリュを中心に集まった自然派コミュニティー。ラパリュのワインを飲みながらのワイン談義。ジャンクロードも楽しそうです!
ボジョレといえばシャルキュトリ(生ハム類)!ボジョレでは生ハムの事を“最良の野菜だ”と言い切る文化があります。何種類もの生ハムを薄切りして、これで何時間でも飲み続けるのが、ボジョレの文化です。時には朝まで延々と続きます・・・。
夜になると、どこからともなく人々がジャンクロードの醸造所に集まってきます。深夜でもゆっくりとプレスが続くのを皆知っているから・・・。今年の“パラディ”を皆飲みたくてたまらないのです!
ジャンクロードも一人でプレス作業するより仲間がいた方が楽しい。これもプレス時のボジョレ風物詩といえるでしょう!
ジャンクロード・ラパリュのカメ醸造への挑戦
ガメ品種の可能性を極限まで追求するチャレンジャーのラパリュは数年前よりアンフォラ(甕)の中での発酵を挑戦しています。発酵中から陶器の土を通して果汁は酸素と交流し、カメ醸造ワインは明らかに違った顔を見せてくれるのです。
今年も6カメほど醸造!!
カメ内での醸造は陶器を通して蒸発するワイン量が半端じゃありません。それだけで、このカメ醸造を諦めた醸造家もいるほど。ですが、カメ醸造のワインは大変魅力的です。柔らかく、ソフトで芯がしっかりしていて、すべてを包み込んでしまう暖かさを備えているから。
ジャンクロードもほろ酔いの佳い気分!
時々、人が交代で舞台のような古式圧搾機の上に乗って手動式のハンドルを回します。
あまり強くやってはダメ。ゆっくり、ゆっくりです。
収穫が始まって以来連日の徹夜で疲れているジャンクロードは、酔いと疲れが合わさって、ほろ酔い気分!
深夜1時を過ぎても、仲間達は帰ろうとしません。ジャン・クロードも調子が出てきて、次々とワインボトルのコルクが開けられる・・・!。こうなると朝までの危険な予感、しかし、なんと言う居心地が良さ!ジャン・クロード・ラパリュのワインの心地良さに似ています。
奥さんが心配して迎えに来るほどの深夜作業!!
ドメーヌ・ジャン・クロード・ラパリュは、このお二人の2人3脚でここまでやってきました。もちろん奥さんも畑に出て農作業を手伝っています。
この難しかった2012年を乗り越えてこれからもずっと頑張ってほしいものです!このお二人の仕事のお陰でどれだけの人が癒されているか、計り知れません。
ぜひこのお二人にエールを!
\(*^∇^*)/
2012年ボジョレ・ヌーヴォーお楽しみに!!